賃上げを定着させるには「人への投資」が不可欠
物価上昇が続く中、賃上げが進みつつあります。2024年の賃上げ率は33年ぶりに5%を超え、2025年もさらなる上昇が期待されています。これまでの賃上げは主に人手不足が要因ですが、持続的な賃上げを実現するには 労働者の生産性向上 が不可欠です。
■ 日本の労働市場における課題
研究によると、日本では「能力に見合わない仕事に就いている人(アンダーミスマッチ)」の割合が高く、若年期から中高年期になっても改善されていません。これは 教育訓練を受けながらキャリアアップする仕組みが機能していない ことを示唆しています。ドイツや米国では、中高年期にかけてこの割合が低下しており、働きながらスキルを向上できる環境が整っていることが分かります。
■ 日本政府の取り組み
この問題を解決するため、日本でも 教育訓練の支援制度 が拡充されています。
- 教育訓練給付金の拡充(2024年10月)
- 受講費用の最大80%を補助
- 受講後の賃金が増えれば追加給付
- 教育訓練休暇給付金制度(2025年10月開始)
- 融資制度の創設
- 雇用保険に加入していない人にも、教育訓練費や生活費を貸与
■ まとめ
日本の賃上げを定着させるには、単なる人手不足頼みではなく、労働者の 「生産性向上」 を促す仕組みが重要です。企業や個人が積極的に 「人への投資」 を行い、持続的な成長を実現することが必要不可欠でしょう。
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