日経要約_2024.12.3(中小企業の自社ブランド)

中小企業が自社ブランドで成長を遂げる秘訣

中小企業が成長するための戦略として「自社ブランド」の構築が注目されています。下請け依存から脱却し、高い利益率を目指すこの取り組みには、高いハードルがありますが、成功事例も見られます。

大企業が入りづらいニッチ市場を狙う

専門家は、大企業が参入しにくい隙間市場を見極め、スーパーの売れ筋商品の倍以上の価格で勝負できる製品づくりが成功の鍵だと指摘しています。

成功事例

  1. 木村石鹸工業(大阪府八尾市)
    せっけん生産で培った技術を活用し、くせ毛向けシャンプー「12/JU-NI」を開発。天然コラーゲン配合で髪を補修し、500mlで3000円と高価格ながら支持を獲得。自社売上の3割を占めるヒット商品となりました。
  2. 昌和莫大小(奈良県広陵町)
    プロスポーツ選手向け靴下ブランド「OLENO」を立ち上げ、耐久性やフィット感を追求。価格帯は2200~2970円で、年間売上は5000万円規模に達しています。
  3. 藤田金属(大阪府八尾市)
    鉄製フライパンブランド「ジュウ」を展開。360度着脱可能な取っ手が特徴で、価格は6600~9900円。売上高の9割を自社ブランドが占め、営業利益率は10%以上を維持しています。

ブランド構築の効果

中小企業白書によると、ブランド構築に取り組む企業の6割近くが「業績にプラス」と回答。ブランドは業績向上だけでなく、従業員や経営者の士気を高める効果もあります。

成功のポイント

  • 市場のニーズを深掘り:大企業が手薄な市場を狙い、顧客の悩みを解決する製品を提供。
  • 高価格でも納得できる価値:性能やデザイン、付加価値で他社との差別化を図る。
  • 試作品から改良を重ねる:プロの声や消費者の反応を素早く取り入れる。

自社ブランドの成功には、確かな製品力と市場理解が必要です。中小企業が大企業に対抗するためには、隙間市場に特化した独自の価値提供がカギとなります。

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