実質賃金と生産性の要約

• 実質賃金の現状: 賃金上昇が続くものの、インフレ（特に食料品価格上昇）の影響で前年比マイナスが続く。
• 長期的視点の重要性: 実質賃金の持続的な上昇には生産性向上が不可欠。1980年代には生産性向上により実質賃金がプラスで推移していた。
• 生産性向上の兆し:
  • コロナ後、企業のソフトウェア投資が増加し、特に中小企業の伸びが顕著。
  • 人手不足に対応するため、効率化・省力化投資が進む。
• 企業の新陳代謝:
  • 2024年の企業倒産は約1万件だが、休廃業・解散は6万件超。
  • 賃金を上げられない企業は人手不足で退出を迫られる傾向。
• 賃上げの動き: 2025年春闘では、連合が中小企業で6%以上の賃上げを目指す。政府は最低賃金1500円を目標。
• 労働市場の変化: 若年層は待遇や働きがいを重視し、転職に前向き。企業選びの自由度が高まる。
• 今後の展望:
  • 日銀は慎重に政策金利を引き上げる見込み。
  • 企業の新陳代謝が加速し、労働力の再配置が進む。
  • 企業救済よりも、働く個人を支援する政策が求められる。（要約）マーシャルオフィス_稲垣 勝